【NO CALL NO LIFE】 読んでみたレポ
今までははてな(今まで使ってた媒体)ブログで記事を書いていたので、仕様が違いすぎてびっくり&やりにくさを感じております!やりづらい!けど頑張る!
↑これは文庫本版ですが、個人的に単行本がめっちゃオススメです。
さてさて、今回はこの作品【NO CALL NO LIFE】です。著者は壁井ユカコ先生です。
この作品自体は10数年前に読んだことがあります。たまに思い出した時にちらほら好きなシーンを読んでたりもしてました(。-∀-)
それをもう一回読み返そうと思った経緯はまた違うところで話すかもです。
内容も話の流れも行く末も分かっている状態で1から読み直すのは新鮮でした。
まず著者のお話をさせて頂きますね。
この著者の作品が、中学生時代の私の教室の本棚に入ってました。(どれも単行本の話です)
【14f症候群】という作品なのですが、表紙の絵がとても綺麗で印象的でした。
そのイラストは遠田志帆さん。遠田志帆*4/14画集Ⅱ発売 (@techicoo) | Twitter
イラストのキレイさに惹かれて読み始めて面白かったので、確か全部読みました。
(その中学校では毎朝必ず15分の読書タイムがあったのです٩( ᐛ )و)
著者の壁井ユカコ先生の、ちょっと独特で印象的な名前は覚えられたので、中古本屋さんで他の作品を探していたら見つけたのが、今回レポする【NO CALL NO LIFE】でした。
この作品もイラストがキレイで可愛くて、シンプルさや触り心地が良くて好きです。
イラストは鈴木次郎さん。おそらくこの方→鈴木次郎 (@jirosuzuki) | Twitter
有海がめちゃかわです。
・・・・・・・・ザーーーーー・・・・・・・・・・・ジ・・・・・・
ジジ・・・・・ジ・・・・・・・・・・・ザ・・・・・・・
もしもし。
こちらサンタクロースですが、ただいまトナカイ運転中のため
電話にでられません。ご用件をどうぞ。
ピーーーーーー・・・・・・・
怖いものなんて何もなかった
高校3年生の夏、携帯電話に残された過去からの留守電メッセージに導かれ、佐倉有海は学校一の問題児・春川と出会い、そして恋に落ちた。親の愛を受けることなく育った有海と春川。似た者同士のような2人の恋には、恐いものなんて何もないと思っていた。明日、地球に隕石が衝突して世界中の人類が滅んで2人きりになったって、困ることは何もないような気がした。無敵になった気分だった。それはあまりにも拙く刹那的で欠陥だらけの恋なのに・・・。やがて、時を越えた留守電が有海の衝撃の過去を浮かび上がらせる。一方、母親にも見捨てられ、学校でも厄介者となり、警察にまで追われる身となってしまう春川。それでも2人は一緒にいれば何かできる、何とかなると思っていたのか・・・。そんな2人には、あまりにも切ない衝撃の結末が待っていた――。
↑あらすじは映画サイトから引っ張ってきました。
適当なサイトからあらすじを探そうと検索しましたが、実写映画化されていたのですね。しかも最近!!(°0°)‼ びっくりしました。21年3/5 公開とか。タイムリー過ぎる。
ざっくりとしたあらすじは↑で補ってもらって、私はネタバレ踏まないように独自の意見だけを述べていきますね。独断と偏見の意見なのでご了承ください。
泣きました~~。・゚(´Д⊂)゚・。
よかった。10年くらい前と変わらぬ良さがそこにはありました。
有海も春川もめっちゃ頼りないんですよ。ふわふわとした子どものままただ時が過ぎてしまって、時間や周りの人間に無理矢理大人になるように強要されているというか......
そんな似たような2人が妙な縁で出会い、恋をする話なのですが、プラトニックでキレイな恋愛小説じゃありません。
有海には有海のトラウマのような記憶と過去があり、春川にも春川の過去があります。
読み進めていくうちにお互いのことを知っていく中で、辛く悲しいこともあります。
先のことなど考えられない、今だけで精一杯
といった表現が形を変えて何回か出てきます。2人はきっとずっと子どもでいたかったんだと思います。それを同じ思考をもった2人で一緒にいることで、叶えていた気がします。
私が以前に読んだときに感じていたことは、この関係性に対しての憧れでした。
有海は子どもながらに(そして自分と同じくらいの年齢なのに)他人をちゃんと「恋愛として好き」という感情を理解していて、それと向き合います。(向き合い方や向き合う姿勢が有海らしくもありますが)
自分は大学生まで異性を好きになる経験をしてこなかったので、当時「恋愛的に異性を好きになるというのはどういった感覚なんだろう」と謎に思ってました。
そして、有海は高校3年生なので「進路調査表」というプリントと空気感が学校からは漂ってきています。そういったことはテキトーに済ます有海より、自分はしっかり考えていて大人だなぁなんて考えてました。
考えているからこそ、なのに有海は知っている「恋愛の好き」を私はどう頑張っても理解できないことが少し歯痒く思ってました。
そして、春川と有海は子どものまま
「どろどろしたら殺してもいいよ」(意訳です)
とまで思えてしまうことが羨ましかったのです。
そこまで他人に人生を捧げてしまえる無気力さが、愚かさが、幼さが
真剣に相手を想ってこその考えと発言だと思うので、尊いなぁと思いました。
壁井ユカコ先生は心理描写や情景の描写がとても細やかで分かりやすいんですよね。
作中は夏が主な舞台で、梅雨明けくらいの「夏がもうすぐ」って感じとか「めっちゃ暑過ぎる夏」、「花火をしている多少切ない夏の夜」などがとても解像度が高く伝わってくるように思います。
有海や春川の心理描写や、その他の登場人物の些細な描写なども何気なく書いてくれているので、物語への没入感が高く楽しめます。映画に近い感覚かも。
ただ何より有海や春川の思想や動きが子どもっぽい無鉄砲さをもっていたり、話の構成や流れがアレなので、感情移入し過ぎると体力を使う作品かもしれないですね。
作中でもう一つカギになってくるのが「電話」
【NO CALL NO LIFE】のタイトルは大胆な伏線です。
ミステリーやホラーっぽい要素も多少感じられるので、その点でも読んでいて面白いですね。(*`・ω・´)
私もこんな経験してみたい......!と、昔は思ってました。笑
今は作中に出てくる携帯が懐かし過ぎて、震えますね。笑
二つ折りのガラパゴス携帯は私も結構長い間使っていて、愛着あったのでいいなぁ、と。
話は少し違いますが、有海のような携帯との関わり方が羨ましいな~って思ったりもしました。
行き当たりばったりすぎて携帯の充電がなくなって2日(もっとか?)充電器を取りに帰るのも面倒で「連絡もどうせ大したものじゃないや」って携帯ごと投げ出せる感じ。
今の生活の私からしたら考えられないような価値観で、気楽さが良いですね。
携帯はあんなに軽いのに、今はどんな物より勝る生活必需品に成り下がっていて、重いですね。精神的な比重が。
有海の性格と、今とは違う時代背景なのでそんな感じなのかもしれないですけどね。
ちょろっとAmazonとかの販売サイトのレビューを眺めたんですが、昔も読んで時を経て今も読んでみたって人が自分の他にも何人かいらっしゃって。
それ自体もすごいなぁと思いますし、大人になったからこそ見える世界
みたいな観点から見ている人もいて、感慨深く思ってました。
それはそれで1つの意見だとは思います。
私は当時と同じように感情移入をして楽しめました⁽⁽◝( 'ω' )◜⁾⁾≡₍₍◞( 'ω' )◟₎₎
さて!初めてワードプレスの引越し先で書いてみましたが如何だったでしょうか?
もっと見やすくなるようにちまちまのんびり頑張ってみますね~(๑¯ω¯๑)
(ワードプレスでめっちゃ頑張ったのに、あまりに使えなくて心が折れそうです。笑笑
頑張って向こうで書いたやつをコピペしました(´∩ω∩`))
読んで頂きありがとうございました!
またね🌙
2021.04.07.11:31