とくもちの解剖日誌

何気ない日常から自己分析したり、発信したりします٩( 'ω' )و

インターンをした話

ずーっと前の話の、とある地方の会社でインターンの活動をしていた話をします。

重いし暗いしオチもあんまりないので、元気のない人はUターンした方がいいかもです。

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大学一年生の頃から普通に就職活動はしたくないなぁと思ってました。

なんなら高校生くらいから考えていたんですけれど。

目指すのは、お互いの人間性をしっかりと理解し合えた上で一緒に働くこと

私が相手の会社や働いている人たちのことを知らないで一緒に働くのは怖かったし、

相手の会社の人たちに私のことをちゃんと理解してもらえないのは怖かった。

働きながら「なんか嫌だなぁ」って思ったり思われたりすることが、とにかく嫌だった。

 

その打開策にインターンという仕組みはとても理にかなっていて、自分の中でストンと落ちた。

だから「ちょっと面白そうなインターンの説明会があるから一緒に行こう」と友達に誘われて1人で参加した。(直前で友達が体調を崩したので)

それが大学入学から半年後くらいの話だから、友達のアンテナの張り方もすごいし、1人なら行かない とならない自分の意識の高さにもびっくりする。

 

 

田舎で活躍している全国の会社の人たちが京都の小さい集会場見たいなところにいっぱい集まって、それぞれプレゼンをして個別でブースに行って質問をしたりした。

資料は色々なところからいっぱいもらって、たくさん話を聞いた中で「木造住宅を建てている建築会社」に一目惚れした。

その地域の木を使って、家を建てたいお客さんと一緒に家のことを考えて、自分のところにあるプレカット工場で材料を切って、施工していく

理想だと思った。お客さんを喜ばせられて、自分も木に関わる仕事ができて「会社でちゃんと働く」経験もできるインターンはここだと思った。

インターンに求める人材に自分は全然当てはまっていなかったけれど、それでもゴリ押してインターンをしようとした。(無茶。笑)

だから事前課題とか適当にやっていたし(もしかしたらやってなかったかもしれない)とにかくその会社でインターンさえできればいいやと思っていた。

 

 

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↑多分当時の家の近く。よくお散歩してた。

そこから始まったインターンの生活

駅は閑散としていて、同い年くらいの女の子(K)が所在なさげにいたのかもしれない(あんまり覚えてない)

駅まで迎えに来てくれたのは後の「直属の上司」となる女の人(Mさん)で、会社の社長さんのご実家にKと一緒に過ごすことになった。

新しいことの連続だった。

慣れない土地 初めてのインターン Kとの二人暮らし

全部が新鮮で、Kとはインターンの仕事も家でも一緒だったので、ほぼ24時間一緒にいて生活を共にしていた。

今でもあんな経験は他にない。Kはとても稀な人間だった。

 

だからなのか、Kと私はいつも2人でいたので、慣れてきた頃からMさんにはとにかく比較をされるようになった。

そこで受けた言葉と対応は今でもずっと忘れられない。

「Kさんはいいけどとくもちさんのそういうところ良くないよ」

「Kさんはわかってると思うけど、これはこういうことで......」

「Kさんに合わせなくていいから。仕事がないならないって言いにきなよ」

思い出して泣けるくらいに、辛くて悲しくてやるせなかった。

Kはすごい人だった。比較して私は全然ダメだった。一緒にいて私がそんなこと一番分かってた。

何より悲しかったのは、それが直属の上司でインターンの仕事や困ったときには生活面でもお世話にならなきゃいけないような近い人だったこと。

そしてMさんも地元出身の方だったから観光スポットや歴史や色々なものに詳しくて、仕事ができてかっこよくて、尊敬していた人だったこと。

Kは大学でデザイン系の勉強をしてたのか、はたまたただの趣味なのか イラストやデザインとかの私が苦手な分野を得意としていた。

私たちインターン生に任されてきた一つの大きな仕事があって、Kはそれに大きく貢献するような仕事を確かにしていた。

 

Kがすごくて自分はできなくて、だからダメだって直接言われた記憶はないし、あったとしてもそこで大きく凹むことはしなかったと思う。

だってKは立派だった。仕事ができて気遣いもできて慣れないなりに一生懸命尽くすことのできる人だったから。

Kのことは単純に大好きだったし尊敬してた。嫉妬してた点もあったかもしれないけど、表には出していない。Kが評価されるのは当然のことだし、それはむしろ私にとっても嬉しいことだった。

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ほんとだよ。

 

私の大きなトラウマは「話すこと・伝えること」だ。

Kは私の性格や気質をよく理解してくれていたと思う。なんせずっと一緒にいたから、たくさん話し合ってきたから。

それがMさんにびっくりするくらい伝わらない。

私の話し方か伝え方か、それともMさんの受け取り方か機嫌が悪かったのか

私の意図していないところで、Mさんに理不尽に怒られることが多かった。それが↑の言葉たちだった。

自分なりに精一杯やっていたし一生懸命に働いていたつもりだった。それが意に沿わなかったのかもしれない。

 

ここで一つ事例を出すと、私はめちゃくちゃケチな性格なので特に会社の備品などに関しては結構気を遣っていた。

一つ間違えたら修正するのもコストがかかる。失敗したプリントや封筒などは下手したら捨てなきゃならないとしたら、失敗しないように慎重に下書きから始める、とかをする。

そうしたことがMさんに伝わらない。

「これも会社の備品です。お金がかかっています。間違えたら次、じゃないんですよ。会社のお金を無駄にしてるんですよ。」

と責められた時のやるせなさったら計り知れない。

 

そこまで自分の意図とMさんの考えが何故か徹底的に離れて怒られたケースはこの件くらいだけど、他にも細かく結構注意をされてた。

時には普通に自分のミスや落ち度で怒られることも当然あったけど、覚えているのはMさんに段々と不信感が高まっていったこと。

「違う、私は本当はそんなことを言いたいんじゃない」

「なんでそんな風に伝わってしまっているんだろう」

「私が、いけないんだ」

言えないことが増えて、何をするのもMさんの目が怖かった。Kが悲しんでくれたこと、それもめちゃくちゃ辛かった。

「とくもちはそんなこと考えてないのにね、なんで伝わらないんだろうね」

そんなことをKに言わせる自分が歯痒くて悔しくて申し訳なかった。

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あんなに長い時間を一緒に過ごしていたのに、私の手元にはちゃんとしたKの写真が残っていない。

後ろ姿とか横顔とか、そんなのはあるんだけれど。

 

 

最後の方になんでもないことを、でも自分たちでは判断できずMさんに訊かなければいけなかったことがあったときに、その疑問が浮かんだのは自分だった。

だから自分で訊かなきゃいけない、と思った。

でも相手はMさんで、私の質問の意図がちゃんと伝わるだろうか、また怒られるんじゃないか

怖くて怖くて、Kに何回も確認した。「この言い方で、この内容で、私の聞きたいことはちゃんと伝わるだろうか・・・??」

挙句Kに「私が代わりにMさんに訊こうか?」と言わせたくらい。

その時の緊張感とプレッシャーは凄まじかった。結局自分で(隣で一緒にKもついてきたけど)Mさんに訊いて、意図が間違わず伝わって求めていたような返事がもらえた時の安心感と脱力感。

どれだけMさんに恐怖を感じているか、壁を感じているのかが、確実に分かったあの瞬間はショックだった。

尊敬していたMさんに、自分が抱いている感情

自分がこれほどまでに神経をすり減らして話さなきゃいけないこと

辛くて苦しくて、複雑な心をずっと抱えていた。

 

インターンが終わりに近づいてくると「早く終わって元の生活に戻りたい」という気持ちと、

「もっとこの会社でできること、この地域や環境のことを知りたい」「Kと色々なところに行ってみたい」

みたいな気持ちが全部ごっちゃ混ぜになってた。

Kとは結局最初から最後まで大きな衝突はなかった。後にも先にも彼女だけかもしれない。

 

会社の人たちと別れの挨拶回りをしているときに、一番最後に挨拶したのはMさんだった。

それまでMさんの前では何回も泣いた。最後ももちろん泣いたけど、挨拶を終えた後の開放感も覚えている。

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↑実は今回の話は「私」が中心なので出てこなかったけれど、もう1人インターンをしていた人がいた。その人とKと3人でよく作戦会議をしていたし、夜遅くにガストでこうして甘いものを食べたりもした。

 

 

「就職」

という行動に大きなプレッシャーを与えたのはこの経験がとにかく大きい。

インターンだから、と軽く見ることは簡単だけど、私にはこの体験は衝撃的すぎた。

もし就職をして、Mさんみたいな上司がいたら?

さらに直属の上司で、今回みたいなことになったら??

インターンが期限の決められていた、約1ヶ月という短い間の出来事だったから耐えられたところは大きい。

もしもそれが就職をして仕事になってて、それでお金をちゃんと稼いですぐに辞められるような状況になかったら

と考えたら踏み出す一歩はとてつもなく重い。

 

今でも冒頭に書いた目指すところの考えは持っているし、できることならこんなフラフラせずにちゃんと正社員になって安定した働きをした方が、両親も安心できていいだろうな〜と思うところはあるけれど、それより優先してフラフラと生活を続けている私です。

この私がいるのは一つ家族という大きい柱があるので、感謝の気持ちをなんらかの形で伝えなきゃいけないなぁと思う日々です。

いつもありがとうございます。

 

 

自分が自分らしく、健やかに元気に生きられたら、それはもうどんな形でもいいのかなと思っております。

今日も引きこもってしまった中継先の私からは以上です。

働いている人、スゴイ。

働いていない人も、スゴイ。

生きてるだけでエライです。

元気に生きよう、お互いにね。

 

読んでいただきありがとうございました。

またね🌙

 

05.09.14:36